Physical Disc
Masque 1-13
Robert Fripp Guitar
Trey Gunn Touch guitar, Talker
Pat Mastelotto Electronic traps & buttons
A Ton Prob produced by Robert Fripp & David Singleton with Pat Mastelotto and Alex R. Mundy
プロジェクト3は、最後のプロジェクトとして1999年3月21日から25日にテキサスで5回のライブを行っている。 本アルバムは、ライブでの演奏を元に、マステロットを中心にミキシングを行った作品である。
ライブ自体がマステロットの地元であるテキサスを中心に行われたこと、ミキシング作業がマステロットを中心に行われていること等からもわかるように、プロジェクト3はマステロットを中心としたプロジェクトであり、悪く言えばマステロットのお勉強に付き合わされるだけの作品である。
全13曲には、タイトルは一切無し。 ご丁寧にもCDのランダム・モードで聴くことまで推奨されている。 曲はどれも金太郎飴状態で、一定のリズム・パターンの上でフリップとガンがソロや効果音を被せるだけのもの。 マステロットによってミキシングされる前の、生に近い形でのライブをコレクターズ・クラブから是非リリースしてもらいたい。 プロジェクト3の演奏面での実体は、それまでは把握することはできないと思う。
Track | Date | Recorded at | Mixed by | |
1 | 1999/3/24 | Poor David's | Dallas | Pat Mastelotto with Matt M. |
2 | 1999/3/25 | Antones | Austin | Pat Mastelotto with Matt M. |
3 | 1999/3/22 or 23 | Cactus Cafe | Austin | Pat Mastelotto with Matt M. |
4 | - |
Pat's Garage | Austin | Pat Mastelotto |
5 | 1999/3/22 or 23 | Cactus Cafe | Austin | Pat Mastelotto with Bill Munyon |
1999/3/24 | Poor David's | Dallas | ||
1999/3/25 | Antones | Austin | ||
6 | - |
Studio Belewbeloible | Nashville | Pat Mastelotto |
7 | 1999/3/25 | Antones | Austin | Pat Mastelotto |
8 | 1999/3/22 or 23 | Cactus Cafe | Austin | Pat Mastelotto with Bill Munyon |
1999/3/24 | Poor David's | Dallas | ||
1999/3/25 | Antones | Austin | ||
9 | 1999/3/22 or 23 | Cactus Cafe | Austin | Pat Mastelotto with Bill Munyon |
1999/3/25 | Antones | Austin | ||
10 | 1999/3/25 | Antones | Austin | Pat Mastelotto with Bill Munyon |
11 | 1999/3/25 | Antones | Austin | Pat Mastelotto with Matt M. |
12 | 1999/3/21 | SXSW Lounge | Austin | Pat Mastelotto |
1999/3/22 or 23 | Cactus Cafe | Austin | ||
1999/3/24 | Poor David's | Dallas | ||
13 | 1999/3/21 | SXSW Lounge | Austin | Pat Mastelotto with Bill Munyon |
プロジェクトの作品の中で唯一、本作品では曲毎のネタ晴らしがクレジットされている。
(追加:2000年12月10日)
Live In Austin, TX : ProjeKct Three
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リリースは2004年
Robert Fripp - guitar
Trey Gunn - touch guitar, talker
Pat Mastelotto - electronic traps and buttons
March 25, 1999
Produced by David Singleton and Alex R Mundy on behalf of King Crimson & King Crimson Collectors' Club
King Crimson Collectors' Club
の27作品目としてリリースされた本作品は、プロジェクト3として行った5回のライヴの最終日である1999年3月25日を収録したもの。
プロジェクト3の 『 Masque 』
がライヴの音源をマステロットが切り刻み寄せ集めた習作であったため、本作品のリリースによってプロジェクト3のライヴの実体像を初めて掴むことができた。 演奏曲からも明らかだが、プロジェクト2,プロジェクト4と同じく、プロジェクト3も
y2King Crimson のプロトタイプであったことを確認することができる。
プロジェクトのBOXセットと編集盤が King Crimson
名義でリリースされたり、King Crimson 名義の 『 Cirkus 』
にプロジェクトの演奏が収録されたことに違和感を感じていたが、ブルーフォードが絡んだプロジェクト1を除いたプロジェクトを、フリップが
y2King Crimson
のための公開リハーサルと位置づけていたことが今更ながら理解することができた。
Live In Alexandria, VA : ProjeKct Three
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リリースは2007年
Robert Fripp - guitar
Trey Gunn - touch guitar, talker
Pat Mastelotto - electronic drumming
March 3, 2003
Produced by David Singleton and Alex R Mundy on behalf of King Crimson & King Crimson Collectors' Club
プロジェクト3のライヴ・アルバム。 といっても計画的なライヴではなく、クリムゾンでのツアー中にブリューが体調を崩したため急遽3人で、つまりプロジェクト3として演奏したもの。
準備不足、ということを考慮すれば全編インプロで逃げても良かったと思うが、クリムゾンを期待してきた人(チケットを購入していた人は払い戻しか15ドルの割引が選択できたとのこと)に応えるためか、無理矢理クリムゾンの楽曲を演奏しているところが凄い。 不自然で居心地の悪い演奏になっているのだが、一夜限りとなると希少価値が非常に高い。 プロとして公演を中止するべき、という考え方があるのかもしれないが、こんな機会が日本であったならば私は是非観たい。 そう思わせるのに充分な作品である。
King Crimson Collectors' Club
として、こうした作品をリリースすることはとても貴重だと思うし、BOX(高価!)とはいえ日本盤としてリリースした判断は素晴らしいと思う。
DGM Live Library
1999/ 3/21 Electric Lounge, Austin, TX
1999年に5回のライヴを行った ProjeKct Three
の初日の演奏。
『 Masque 』
のライナーによれば、同アルバムに収録されている ” Masque 12 ”
と ” Masque 13” にこの日の音源が使われていることになる。
冗長的なソロが続いたり、後にクリムゾンの楽曲となる元ネタが出てきたりと、ProjeKct
One を除く他の ProjeKct と同じような構成である。 『 Masque 』
に多くの編集が施されていたのは、他との差異化を目的とした可能性もある。
DGM Live
の解説には、当日はブリューが観客として最前列にいたとか、後にガンとマステロットとKTUを組むことになる
Kimmo Pohjonen
とブッキングされてたたとか裏情報が記載されているのは嬉しいが、音楽的に記載することがあまり無いように見え、ちょっと残念だったりする。
(追加:2010年3月10日)
1999/ 3/22 Cactus Café, Austin, United States
ProjeKct Three
の2日めの演奏で、カクタス・カフェの初日の演奏。
『 Masque 』 のライナーによれば、同アルバムに収録されている ” Masque 3 ”、” Masque 5”、” Masque 8
”、” Masque 9”、” Masque 12 ” にこの日の演奏が使われていることになる。
サウンドスケイプスから始まって3人での演奏に以降していく、というパターンは前日と同じなのだが、このパターンは22日で終了し、翌日からは冒頭に長めのインプロを演奏していくことになる。
これが演奏時間の制約によるものなのかわからないが、曲ごとの演奏が大きく異なることが無いだけに、作品として聴いていても大きな差異を感じることはできない。
(追加:2019年4月25日)
1999/ 3 /23 Cactus Café, Austin, United States
ProjeKct Three のカクタス・カフェでの2日目。
この日から収録時間が長くなる(CD2枚相当)のだが、前日も同じ場所で演奏しているだけに演奏時間そのものが長くなったのかは判らない。
もしかしたら最初の2日間は演奏の全貌を収録していないのかもしれない。
狭い地域での短期間の連続公演というパターンは ProjeKct One
と同じであるが、やはり成果という点では無理があったと思う。
特定のモチーフを使った演奏も、インプロ・パートも差異化を図るには限界があったのか、日によって異なる体験はほぼできない。
この辺り、V-Drums に過度に頼ったことが制限に繋がったように思える。
『 Masque 』 への採用曲は前日と同じなのだが、22日と23日についてはその内訳が明確になっていない。
(追加:2019年4月25日)
1999/ 3/24 Poor David's, Dallas, Texas
ProjeKct Three の4日目の演奏。
演奏パターンは前日までと変わらないのだが、最後に
” VROOOM ” を演奏している。 ProjeKct Two
での同曲の採用は脱力系のネタとしての狙いがあったが、ProjeKct Three
での演奏はマンネリ打破の目的としか思えず、ProjeKct Three
としての必然性も成果も感じることができない。
P1
で意固地に生演奏にこだわったブルーフォードに見切りをつけ、P2 で V-Drums
で楽しく演奏したけどクリムゾンじゃないと認識、P4 で生ドラムと V-Drums
のハイブリッドで成果を出したにもかかわらず、V-Drums 過多にもどってしまったのが P3 である。
キング・クリムゾンのフラクタル分裂、としてダブル・トリオ以降を模索した ProjeKct であるが、一方で
V-Drums という機材に翻弄された期間でだったのだと思う。
『 Masque 』 のライナーによれば、同アルバムに収録されている ” Masque 1 ”、” Masque 5”、” Masque 8
”、” Masque 12 ” にこの日の演奏が使われていることになる。
(追加:2019年4月25日)
1999/ 3/25 Antone's Austin, Texas
ProjeKct Three の5日目の演奏。
当日の演奏は、 King Crimson Collectors' Club
の27作品目として既にリリースされており、曲数も同じなのだが各曲は長めの編集となっている。
多分CD1枚に収録するために短めに編集したKCCC作品と比べて、ライヴに近いものと思われる。
また曲タイトルも微妙に異なっている。
(追加:2019年4月25日)